ハノイ・ホーチミンの賃貸物件検索サイト

+84 024 3795 4290
日本語直通

Home » 生活情報 » ハノイの台風11号(ヤギ)と洪水の影響

ハノイの台風11号(ヤギ)と洪水の影響

目次

スーパー台風11号(ヤギ)がハノイを襲う!〜上陸前から通過までの記録〜

9月初旬、ベトナムの北部を襲ったスーパー台風11号、別名「ヤギ」が大きな話題となりました。舞台はクアンニン省。世界遺産のハロン湾や国際貿易港のハイフォンを直撃し、そこから北西へと進路を変え、ついに6日の夕方から夜にかけてハノイに再接近。まさに自然の猛威がじわじわと首都に迫ってきました。

ハノイといえば、この時期は一年で最も雨が多い季節。数日前から局地的な大雨がパラパラと降っていましたが、今回の台風は規模が違います。テレビでは政府が「1週間分の飲食料を備蓄しましょう!」と呼びかけ、国防軍40万人を動員して対応中との報道も連日流れていました。さすがに緊迫感が漂います。


9月6日(金):通常営業の朝、徐々に迫る台風

朝はまだ普通に会社も事務所も動いていて、台風の話題がそこかしこ。スーパーの生鮮コーナーは空っぽになり、特に肉類が全て売り切れたとか。人々の備えが見て取れます。

午後から雨足と風が強くなり始め、夕方16時に早めの退社を決断。スタッフ全員を安全に帰宅させました。まさに台風前の静けさ、とは言えない緊張感の漂う一日でした。


9月7日(土):見た目は平和、でも夜は本気モード

日中は意外と雨風も穏やか。午後は時折強風が吹くものの、ハノイの夏のスコールとそんなに変わらないかなと安心気味。ところが、夕方から夜にかけて状況が一変。

窓の外を見ると、大きな木々が風に激しく揺れているのがはっきりと分かりました。22時ごろには風が収まり、「やっと通り過ぎたか」と一安心。台風の影響を実感しながらも、被害が少ないことを願う夜でした。


台風の爪痕

今回の台風はベトナム各地に深い爪痕を残しました。土砂崩れ、洪水、倒木など被害は甚大です。

日本経済新聞によると、死者は280名にのぼり、特に土砂崩れによる被害が大きかったとのこと。自然の脅威を改めて思い知らされます。

ハノイでは特にソンホン川沿いの地域が浸水し、台風通過後も数日間は河川の増水が続きました。生活に影響が出たのは言うまでもありません。


台風11号の規模とベトナムの防災意識

ウェザーニュースによると、この台風の最盛期の中心気圧はなんと915hPa、最大風速は55m/s。米軍の基準で言えば一時は「スーパー台風」レベルに達していました。

1951年以降、南シナ海の東経115度以西でこれほど強力な台風はわずか2例目。海南島に接近した台風としては史上最強の勢力でした。だからこそ、影響が大きかったのです。

日本は毎年のように台風が上陸しますが、ベトナムは例年台風の上陸数も影響も少なめ。今回の台風は日本基準では11号、ベトナム基準では3号という違いも興味深いですね。

とはいえ、今回の「ヤギ」はベトナム人にとって、改めて日頃の防災意識を高める良いきっかけになったのではないでしょうか。


以上、スーパー台風11号「ヤギ」のハノイ上陸前から通過までの様子と影響をまとめてみました。次の台風シーズンも備えあれば憂いなし。皆さんの安全を心から願っています。