ハノイ主要エリアの家賃相場推移(過去5年と2025年を比較)
ハノイでは近年、賃貸住宅市場が好調で家賃が上昇傾向にあります。特に2022年以降は外国人駐在員の需要回復に伴い、賃貸価格が2021年より25~40%も上昇したという報告もあります。コロナ禍の2020~2021年は一時的に需要が落ち着きましたが、2022年から急速に持ち直し、2023年初頭のハノイ平均家賃は月額約1,300万ドン(約55,000円)と前年から8%上昇しました。2024年以降は上昇ペースこそ緩やかになったものの、2025年も全体的に前年比で2%程度の家賃上昇が見られます。以下では、日本人駐在員に人気のバーディン区・コウザイ区・ハイバーチュン区・バクトゥリエム区それぞれの過去5年間の家賃推移と2025年時点の相場を、主に1~3ベッドルームの物件について解説します。
バーディン区(Ba Đình)の家賃相場
バーディン区はハノイ中心部に位置し、日本大使館や日系企業のオフィスも集まる日本人駐在員に最も人気のエリアです。過去5年の家賃動向を見ると、2018~2019年頃は新築高級物件の供給増でやや上昇しました。2020年のコロナ禍では一時横ばい~微減となりましたが、2022年以降の需要回復で再び上昇基調に乗り、中心エリアの高級物件は2024年までにコロナ前を上回る水準に達しています。2025年時点では、バーディン区の1ベッドルームのサービスアパート/コンドミニアムは月額約800~1,200USD(約12万~18万円)、2ベッドルームは1,200~2,000USD(約18万~30万円)、3ベッドルームは1,800~2,500USD(約27万~37万円)ほどが目安です。実際、バーディン区リーウザイ通りの物件「ディスカバリー・セントラル」では2024年末時点で家具付き2LDKが月17.5~18百万ドンだったものが、2025年初には18~19百万ドン(約9.5万~10万円相当)に上がりました。同エリアの1LDKも15万ドン台まで値上がりしています。このようにバーディン区は家賃水準が高めで、この5年で緩やかに上昇していますが、その分立地や生活利便性に優れ、依然として駐在員に人気です。
コウザイ区(Cầu Giấy)の家賃相場
コウザイ区は大学やIT企業が多く集まる活気ある西部エリアで、近年都市開発が進み大型コンドミニアムも次々建設されています。2010年代後半から日本人企業の進出も増え、2012年頃から日系企業のオフィス入居が増加した地区です。過去5年の家賃推移としては、バーディン区同様に2020年は停滞しましたが、その後新規開発物件の供給と需要増加により再び上昇傾向となりました。2025年現在、コウザイ区の相場家賃は、1ベッドルームで月600~900USD程度(約9万~13.5万円)、2ベッドルームで800~1,200USD(約12万~18万円)、3ベッドルームで1,200~1,800USD(約18万~27万円)と、中心部バーディン区よりやや割安です。たとえば同区スアントゥイ通りの大型複合マンション「Mipec Rubik 360」では、基本家具付きの2LDKが月1,000~1,400万ドン程度、3LDKで1,700~1,800万ドン、フル家具付きなら2,000~2,300万ドン程度という具体例があります。このようにコウザイ区は手頃な価格帯から高級物件まで幅が広く、日本人駐在員からも「比較的コスパが良いエリア」として支持されています。特に近隣のナムトゥリエム区に日本人学校が移転してからは、家族帯同の駐在員にも人気が高まっています。
ハイバーチュン区(Hai Bà Trưng)の家賃相場
ハイバーチュン区はホアンキエム湖の南東に位置し、商業施設や高層マンションが多く立地する都市型の便利なエリアです。この5年で区内には大型複合開発「タイムズシティ(Times City)」「パークヒル」などが完成し、家賃相場にも影響を与えました。2020年前後はこれら新築物件の供給増で相場は安定していましたが、2022年以降は他地域同様に需要増でやや上向きになっています。2025年時点の家賃相場は、1LDKで月600~900USD(約9万~13.5万円)、2LDKで700~1,200USD(約10.5万~18万円)、3LDKで1,200~1,800USD(約18万~27万円)程度です。ハイバーチュン区にはVinhomes系の大規模高級マンションが複数あり、例えばタイムズシティ・パークヒルでは敷地内に大型モール(Vincom)、日本食料品も扱うスーパー、病院(国際基準のVINMEC)や日本人にも評判の良い幼稚園があり、快適性と利便性から日本人入居者も増えています。こうした高級物件では2LDKで月1,000~1,500USD程度が主流ですが、一方で築年数が経ったローカル向けアパートも多く、それらは2LDKで月500~700USD前後とリーズナブルなものも見つかります。総じてハイバーチュン区の家賃は立地や物件グレードによる差が大きいですが、日本人駐在員にはショッピングモールや娯楽施設が身近にある利便性から人気を集めています。
バクトゥリエム区(Bắc Từ Liêm)の家賃相場
バクトゥリエム区はハノイ西北部の新興住宅エリアで、広大な国際都市「Ciputra(チプチャ)ハノイ」を擁する地域です。近年まで田園風景も残る郊外寄りのエリアでしたが、2018年以降スターレイク都市計画など大規模開発が進み、外国人向け高級物件も増えてきました。家賃相場の推移としては、他地区に比べ緩やかな上昇に留まっています。というのも、新規開発で供給が増えた反面、市中心部から離れるため全体の相場水準は控えめです。2025年時点の平均的な家賃レンジは、2ベッドルームで月約420USD(約6.3万円)前後、3ベッドルームで月約600USD(約9万円)前後と報告されています。ただしこれは地元住民向け物件も含めた平均で、実際に駐在員が選ぶような高級コンドミニアムではもう少し高額です。例えば区内のチプトラ都市内にある最新棟L3~L5棟の3LDK高級マンションは月1,500USD以上(約22万円~)の物件も多く、日本人ファミリーにもおすすめとされています。一方で郊外エリアならではのリーズナブルな選択肢もあり、築浅のローカル向けマンションなら2LDKで月500USD台(約7~8万円)というケースも見られます。総じてバクトゥリエム区は家賃の割に広く快適な物件が見つかるエリアであり、特に静かな環境や緑豊かな住環境を重視する駐在員家族から支持されています。
家賃以外に毎月かかる主な費用
ハノイで物件を借りる際は、家賃の他にもいくつか毎月発生する生活関連コストがあります。日本のように共益費や管理費が家賃と別途請求されるケースもありますが、多くの場合オーナー負担か家賃込みとなっていることが多いです。以下に主な月額費用と目安額をまとめます。
- ハウスキーピング(掃除・洗濯代行):週2~3回の部屋清掃や洗濯を依頼するサービスです。サービスアパートでは家賃に含まれる場合も多いですが、含まれない場合は月100~150USD程度(約1.5万~2万円)が相場です。契約内容によってはベッドメイキングや簡単な皿洗いまで含まれ、リネン交換は週1回という物件もあります。※フルタイムの住み込みメイドを雇う場合は月350~450USDほどと高額になりますが、駐在員ではパートタイム利用が一般的です。
- インターネット料金:ベトナムは光回線インターネットが安価で普及しています。月額10~20USD程度(数百円~2,000円程度)で高速Wi-Fiが利用可能です。サービスアパートの場合は無料Wi-Fi完備の所がほとんどです。
- 日本のテレビ視聴サービス:NHKプレミアムや民放など日本のテレビ番組を視聴する場合、ケーブルTVやIPTVの日本語チャンネルパッケージ(月額50~80USD程度)に加入する必要があります。サービスアパートではオプション加入できることも多く、簡易プランなら月20~30USD程度で数チャンネル視聴できる場合もあります。物件によっては日本語チャンネルが標準で含まれているところもあるので契約前に確認しましょう。
- 飲料水代:ハノイでは水道水は飲用に適さないため、19リットルボトル(水タンク)での飲料水配達を利用するのが一般的です。1本あたり約5万ドン(約300円)前後で、月に2~4本(家族ならそれ以上)使用します。サービスアパートでは月2本まで家賃に含む提供という場合もあります。大きな負担ではありませんが、毎回注文の手間がかかる点は留意しましょう。
- 電気代:エアコン使用量によって大きく変動しますが、単身者で月80~100USD、ご家族で100~150USD程度が一つの目安です。暑季にエアコンを終日稼働するとさらに跳ね上がるため、電気代は家計に占める比重が高い必須費用になります。物件によって電力メーターの検針と支払いが2~3か月に一度まとめて請求される場合もあります。
- 水道代:水道料金自体は安価で、単身世帯なら月数百円程度、家族でも千円前後です。こちらもサービスアパートでは家賃込みになっていることが多いです。
そのほか、車やバイクを使用する場合は駐車場代(マンションの地下駐車場ならバイク月10万ドン前後、車は50~100万ドン程度)や、ペットを飼う場合の費用なども発生します。なお、VAT(付加価値税)10%は家賃に課税されますが、企業契約の場合オーナーが負担するケースもあります。会社から住宅手当が出る場合でもどこまで経費としてカバーされるかを確認し、不足分は自己負担となる点に注意しましょう。
日本とベトナムの住宅賃貸契約における主な違い
日本の賃貸習慣に慣れた方にとって、ベトナムでの契約は様々な商習慣の違いがあります。ここでは日本 vs ベトナムの主な相違点を整理します。
- 家具・家電の有無:日本の賃貸物件は基本的に家具・家電なし(空室渡し)が一般的ですが、ベトナムの外国人向け物件は家具・家電付きが多いです。特にサービスアパートや高級コンドミニアムでは冷蔵庫・洗濯機・テレビ・ベッド・ソファ等が一通り備わっており、カバン一つで入居できる物件がほとんどです。「家具付きでそのまま入居可能」と広告されている物件も多いので、内見時に必要な設備が揃っているか確認しましょう。
- 敷金・礼金・保証金:日本では契約時に敷金(家賃の1~2ヶ月)や礼金(1~2ヶ月)、更新料等が発生します(地域による)が、ベトナムには礼金の習慣がありません。契約時に必要なのはデポジット(保証金)で、相場は家賃の1~3ヶ月分程度です。このデポジットは日本の敷金に相当し、退去時に損耗分を差し引いて返金されます。仲介手数料についても、日本では借主負担(家賃の1ヶ月分が一般的)ですが、ベトナムでは多くの場合オーナー側が仲介料を支払うため、借主は無料で仲介業者を利用できるケースが多いです。
- 契約期間:日本では契約期間2年が標準ですが、ベトナムでは1年契約が一般的です。更新も可能ですが、オーナーと入居者間で毎年条件を再調整することが多く、場合によっては家賃の微調整(物価上昇に応じた値上げ等)が行われることもあります(※契約時に「更新時○%家賃アップ」と取り決める例もあります)。短期赴任者向けには半年契約や月単位契約に応じてくれるサービスアパートもあります。
- 家賃支払タイミング:日本では家賃は月払い(翌月分を前月末までに支払い等)が一般的ですが、ベトナムでは数ヶ月分をまとめて前払いする習慣があります。特にハノイでは3ヶ月分前払いが一般的で、四半期ごとに家賃を振り込むケースが多いです(ホーチミン市では月次払いが多い)。企業契約の場合はこの限りでなく毎月払いに応じてもらえることもありますが、個人契約では「最初にデポジット+最初の3ヶ月分家賃を一括払い」という契約条件が主流です。支払い方法は銀行振込が一般的ですが、現金払いに対応するオーナーもいます。
- 契約書と言語:ベトナムでの賃貸契約書はベトナム語と英語の二ヶ国語で作成されるのが一般的です。日本語契約書はまず無いので、内容は英語でしっかり確認する必要があります。不明点は仲介業者や必要に応じて弁護士に相談しましょう。契約書には物件明細の他、契約期間・家賃・支払条件・デポジット額・退去通知期限・修理の責任分担などが記載されます。特に退去の何ヶ月前通知か(通常30~60日前)とデポジット返還条件は重要なポイントです。
- その他の相違点:日本では保証会社利用や連帯保証人が必要な場合がありますが、ベトナムでは基本的に保証人制度はありません。入居時の身分証登録(外国人の場合はパスポートとビザ情報を警察に届出)手続きはオーナー側で行われます。また日本のような入居前の室内クリーニング費用や退去時のハウスクリーニング代を借主が負担する習慣もなく、通常はオーナー負担です。契約終了時に部屋の損傷があればデポジットから差し引かれますが、通常使用による劣化であれば全額返金されます。
以上が主な相違点です。まとめると、ベトナムの賃貸契約は初期費用負担が比較的少なく、家具付きで入居できる反面、契約期間や支払い条件に柔軟性が求められると言えます。日本との違いを理解し、現地の習慣に合わせて交渉・手続きを進めることが大切です。
エリア別:日本人駐在員に人気の物件紹介
最後に、前述の各エリアで実際に日本人駐在員に選ばれている代表的な物件を2~3件ずつ紹介します。物件の設備や周辺環境、サービス内容について、日本人入居者の視点からの評価も交えてまとめました。
バーディン区の人気物件
- Vinhomes Metropolis(ビンホームズ・メトロポリス) – リーウザイ通り沿いに2018年開業した高級コンドミニアム。日本大使館のすぐ隣という抜群の立地で、日本人駐在員ファミリーに大人気です。建物内にはプール・ジム・キッズルームなど共用施設が充実し、1階にはVINCOMショッピングモールが直結。ユニクロや無印良品といった日本ブランド店舗も入っており買い物至便です。デザインも高級感があり、日本の分譲マンションと遜色ない内装品質です。日本人入居者からは「生活動線が日本と変わらず快適」「設備のクオリティが高い」と好評で、特に小さなお子様連れのご家庭には安全で便利な住環境となっています。
- リンラン・キンマー周辺のサービスアパート – バーディン区西部のリンラン通り~キンマー通り界隈は「日本人街」と呼ばれ、日本食レストランや日系スーパー(Tomibunキンマー店など)、日本人向けコンビニも集積するエリアです。この周辺には日本人向けの中小規模サービスアパートがハノイで最も集中しており、単身赴任者を中心に多くの日本人が暮らしています。具体的な物件名は多数ありますが、「HANA STAY]、「Shikiteiアパート」、「La Casaサービスアパート」、「RubyHouseサービスアパート」など日本語対応スタッフがいる物件もあり安心です。週2~3回の清掃・洗濯サービスや、日本の民放BSyaCS放送が視聴できるテレビ完備の物件も多く、きめ細やかなサービスで日本人単身者には「痒い所に手が届く」と評判です。ただし家賃は同じサービス内容であればタイホー区など他エリアより1~2割高めですが、「日本人街の安心感には代えられない」と根強い人気があります。
コウザイ区の人気物件
- Indochina Plaza Hanoi(インドシナプラザ) – コウザイ区のランドマーク的存在の高級マンション&モール複合施設。2012年竣工の2棟構成で、下層に大規模ショッピングセンターが併設されています。日本人の家族連れ入居者が特に多いマンションとして知られ、日系幼稚園や日本食レストラン、カフェ、フィットネスジムなど生活利便施設が充実。敷地内に日本食材が手に入るスーパーもあり、「何不自由なく暮らせる」と評判です。部屋は広めで、防音や空調もしっかりしており、日本人からは「設備の品質が高く快適」「子どもの友達も同じマンションにたくさんいて安心」といった声があります。家賃帯は2LDKで800~1,200USD程度(サービスを含まない)ですが、その価値に見合う生活環境が整っています。
- Somerset Hòa Bình(サマセット・ホアビン) – コウザイ区カウザイ通り近くに位置するサービスアパートメント。世界的サービスアパート運営の待ちブランド「サマセット」による物件で、日本人学校に近い立地から小中学生のお子さんを持つ日本人家庭に人気です。全室家具家電付きで、週3回の清掃・リネン交換サービス、日本語対応可能な受付、24時間警備などきめ細かなサービスを提供。バスタブ付きの広い浴室や洗浄機能付きトイレ(一部)、和食器も揃うキッチンなど日本人目線で嬉しい設備が整っています。日系クリーニング店の集配サービスや飲料水ボトル配達も利用でき、駐在初心者でも安心して生活できると好評です。徒歩圏に日本食レストランやカフェもあり、「学区域と生活利便性を両立できる物件」として選ばれています。
ハイバーチュン区の人気物件
- Vinhomes Times City & Park Hill(タイムズシティ&パークヒル) – ハイバーチュン区を代表する大型複合都市。数千世帯規模のマンション群に、巨大ショッピングモール、病院(国際病院VINMEC)、学校・幼稚園、飲食店街、遊園地(水族館や娯楽施設)まで揃った“一つの街”のような開発です。広大な敷地は緑化され散歩道や運動施設も多く、子育て世帯の日本人駐在員から「安全で便利」と絶大な支持を受けています。実際に日本人入居者も多く、日本語対応可能なクリニックや日本食デリバリーサービスも利用可能です。部屋は1~3ベッドルームが中心で、家賃は2LDKで1,000USD前後からと同規模の他の高級物件より割安感があります。「休日は敷地内で全て用が足りる」「渋滞を気にせず暮らせる郊外型ラクラク生活」と評判で、特にお子さんの遊び場やイベントが豊富な点がファミリーに喜ばれています。
- Sun Grand City Ancora Residence – ハイバーチュン区ルオンイエン通り沿い、ホアンキエム湖からも近い高級コンドミニアム。2018年に完成した比較的新しい物件で、3棟の高層タワーからなります。レッドリバー(紅河)に面した立地で眺望が良く、旧市街にも車で5分程度という都心アクセスの良さが魅力です。各種設備は最新で、プール・ジム・商業スペース(1階にスーパーやカフェ)も完備。日本人入居者からは「通勤に便利で、ホアンキエム周辺への外出もしやすい」「部屋の作りがモダンでお洒落」と好評です。中心地の割に敷地内は落ち着いており、子供の遊び場やガーデンも整備されています。家賃は2LDKで1,200USD前後~と高めですが、それに見合った高品質な都心生活を送れる物件として注目されています。
バクトゥリエム区の人気物件
- Ciputra Hanoi(チプチャーハノイ) – ハノイ最大級の国際都市開発であり、外国人駐在員コミュニティが形成された代表的エリアです。総面積323ヘクタールにおよぶ敷地内に複数の高層マンション棟とヴィラ群が点在し、緑豊かな公園や池、遊歩道が配置された「最もグリーンな都市空間」として知られます。敷地内には国連所属のUNISハノイ校(国際学校)をはじめシンガポール国際学校など複数のインターナショナルスクールや幼稚園があり、教育環境も国際水準です。日本人駐在員からは「喧騒から離れた静かな環境で子育てできる」「空気がきれいで快適」との評価が高く、実際チプトラには韓国人・日本人を中心に住民の約32%が外国人という統計もあります。マンションは古いG棟から最新のL棟まであり、特に近年完成したL3~L5棟は内装の質が高く日本人家族にも人気です。一方、中心部まで車で15分程度と距離があるため、通勤には社用車やシャトルサービスの利用が一般的です。それでもなお「週末は敷地内でテニスやジョギングを楽しめる」「子供同士が国際色豊かな交流をしている」といった魅力があり、ハノイ随一の高級居住区として長年選ばれ続けています。
- Starlake Tây Hồ Tây(スターレイク西湖西) – バクトゥリエム区とタイホー区にまたがる新興高級ニュータウン。政府の新行政センターにも隣接するエリアで、計画段階から韓国・日本など多国籍の投資が入っています。近年一部の高級マンションが完成し始めており、その洗練された街並みと最新設備が話題です。市中心から5~6kmと程良い距離で、ノイバイ空港へも車で20分程度とアクセス面も優秀です。現在の入居者は韓国系企業の駐在員が多めですが、日本人にも「将来性のあるエリア」として注目されています。マンションは2LDKで1,100USD前後、3LDKで1,500USD前後と都心高級物件並みの水準ですが、広い敷地に低密度配置された住棟、整備されたインフラは高評価です。「ハノイの未来都市に住んでいる感覚」を味わえる点が魅力で、今後ますます日本人入居者も増えていくと予想されます。
以上、ハノイ赴任予定の方向けに主要エリアの住宅事情をまとめました。家賃相場の把握から契約時の注意点、実際の人気物件情報まで網羅しましたので、住まい選びの参考になれば幸いです。
ハノイでの新生活が快適で充実したものになるよう、本記事の情報をお役立てください。もし不明点や不安な点があれば、中和不動産®︎に相談してください。新天地ハノイでの生活が実り多いものになりますように!